第101回 SBK:チェカ念願の初優勝、第2レースも制して完全Vを達成 [SBK / WSS]
2008年6月1日(日) 決勝 |
会場:ミラー・モータースポーツ・パーク 天候:晴れ 気温:28℃ |
スーパーバイク世界選手権(SB)第6戦アメリカ大会は、今季初PPから決勝に挑んだカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)が第1レースで念願の初優勝を達成、第2レースもライバルを圧倒する走りで2連勝。見事、完全Vを果たした。この日は朝から青空が広がり、最 高気温も28℃を記録。チェカの熱い走りに会場に集まったファンは大喜びだった。
第1レースは、フロントローから好スタートを切ったマックス・ノキルヒナー(スズキ)、トロイ・ベイリス(ドゥカティ)、そして3列目から好スター トを切ったマックス・ビアッジ(ドゥカティ)が先行した。今大会初PPを獲得したチェカは、オープニングラップ4番手とトップグループの混戦にもまれる。 しかし、2周目にビアッジをかわし3番手。3周目にベイリスを抜いて2番手。さらに4周目には、ノイキルヒナーをパスして首位に浮上すると、後続を寄せ付 けないすばらしい走りで念願の初優勝を飾った。
初開催となったミラー・モータースポーツ・パークは、中速コーナーが連続し、リズムある走りが要求される。第1レースで優勝して勢いに乗ったチェカ は、第2レースでもライバルを圧倒。オープニングラップで6番手に沈むも、先行するライバルを次々にパス。5周目に2番手に浮上すると、9周目には首位を 走るノイキルヒナーをとらえ、後続を突き放した。
SB参戦6戦目にして初優勝と2勝目を達成する完全V。今季6回目の表彰台を獲得したチェカは、今大会、両レースともにノーポイントに終わった総合首位のベイリスとの差を78から28へと一気に縮め、タイトル獲得に向けて大きく前進した。
予選20番手と厳しいグリッドから決勝に挑んだ清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)は、すばらしい追い上げのレースを見せて、第1レース10位、第2レース7位だった。今大会は、初日からリズムある走りができなかった。電気 系のトラブルもあり、初日に出遅れたことが予選と決勝に影響した。しかし、最後まであきらめないしぶとい走りで両レースともにトップ10内でフィニッシュ した。
「スーパーバイクで初めて優勝することができた。第2レースでも勝てたし、どう言っていいのかわからないくらいうれしい。今日は2レースともにス
タートはよかった。しかし、強敵が多く、序盤は厳しいバトルになった。どちらもノイキルヒナーが先行したが、彼に追いついたときに勝てると思った。しか
し、前に出てもリードを広げるのはなかなか難しく、最後まで気を緩めることができず、精神的に厳しいレースだった。最後に勝ったのは、98年のハラマ(ス
ペイン)の500ccだった。このときもHondaだった。そして10年経って、こうしてHondaで勝つことができた。チーム、スポンサーに感謝した
い。今日のレースは、友人のワイン・レイニー氏に捧げたい。これからも、今日のようなレースを続けたい」
「今回は厳しいレースだった。初日、2日目と、電気系のトラブルもあり、バイクのセットアップがなかなか進まなかった。このサーキットは、中速コー
ナーが続き、リズムのある走りが要求される。フロントのフィーリングが最後まで自分の好みにならず苦しかった。そういう状況の中でも第2レースは、今大会
の中ではベストの走りができた。予選グリッドが悪かったことで7位が精一杯だったが、やれることはやったと思う。今回はカルロス(チェカ)が2レースとも
に勝っている。何を言っても言い訳になる。次のレースでは今日のカルロスのようなレースを自分がしたい」
「スーパーバイクに参戦して6戦目にして、やっと気持ちよく走ることができた。今回は、初日、2日目とバイクの状態がよく、2日間4セッションを きっちり走ることができた。コースレイアウトが好きなこともあって最初からリズムをつかめた。初めてスーパーポールに出ることもできた。第1レースはいい スタートが切れた。10番手くらいでバトルできたが、エンジントラブルが出てリタイア。第2レースは、2号車で走ったのだが、1号車のエンジンと仕様が違 い、セッティングも出ていない状態で、1秒半から2秒くらいペースが遅くリタイアを決めた。ノーポイントに終わったが、大きな自信になったし、次のレース につながる走りができたと思う」
決勝リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
1 | カルロス・チェカ | Honda | 20 | 37:04.991 |
2 | T.コルサー | ヤマハ | 20 | +2.809 |
3 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 20 | +6.546 |
4 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 20 | +7.764 |
5 | F.ニエト | スズキ | 20 | +16.475 |
6 | J.シュムルツ | ドゥカティ | 20 | +17.126 |
7 | カール・マガリッジ | Honda | 20 | +17.284 |
10 | 清成龍一 | Honda | 20 | +20.467 |
12 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 20 | +27.533 |
13 | グレゴリオ・ラビッラ | Honda | 20 | +32.609 |
15 | ラッセル・ホーランド | Honda | 20 | +34.182 |
20 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 20 | +54.195 |
21 | ジェイソン・プリドモア | Honda | 20 | +1:00.388 |
RT | 青山周平 | Honda | 14 | +6Laps |
スーパーバイク(レース2)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
1 | カルロス・チェカ | Honda | 21 | 38:44.105 |
2 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 21 | +3.547 |
3 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 21 | +6.613 |
4 | M.ビアッジ | ドゥカティ | 21 | +7.878 |
5 | 加賀山就臣 | スズキ | 21 | +10.568 |
6 | 芳賀紀行 | ヤマハ | 21 | +11.539 |
7 | 清成龍一 | Honda | 21 | +18.381 |
11 | カール・マガリッジ | Honda | 21 | +25.672 |
14 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 21 | +42.816 |
15 | グレゴリオ・ラビッラ | Honda | 21 | +45.034 |
16 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 21 | +50.220 |
18 | ジェイソン・プリドモア | Honda | 21 | +51.188 |
RT | 青山周平 | Honda | 14 | +7Laps |
RT | ラッセル・ホーランド | Honda | 1 | +20Laps |
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